「少女地獄」の感想
少女地獄
しょうじょじごく
初出:「少女地獄」黒白書房、1936(昭和11)年3月

夢野久作

分量:約274
書き出し:何んでも無い白鷹秀麿《しらたかひでまろ》兄足下臼杵利平小生は先般、丸の内|倶楽部《くらぶ》の庚戌会《こうぼくかい》で、短時間|拝眉《はいび》の栄を得ましたもので、貴兄と御同様に九州帝国大学、耳鼻科出身の後輩であります。昨、昭和八年の六月初旬から、当横浜市の宮崎町に、臼杵《うすき》耳鼻科のネオンサインを掲げておる者でありますが、突然にかような奇怪な手紙を差し上げる非礼をお許し下さい。姫草ユリ子が自殺...
更新日: 2021/01/19
66e1784ec180さんの感想

自らの舌禍で破滅する女、愛する男を殺したい衝動で破滅する女、欺瞞まみれの連中を道連れに破滅する醜女… 三者三様の、女の心の地獄が独白形式で見事に表現されている。たまに垣間見える一見支離滅裂な文言からも、暗い情念に悶え狂う女の心情をリアルに感じ取れる。

更新日: 2020/11/03
19双之川喜41さんの感想

 初めの編は 病的な虚言癖(きょげんへき)をもつ看護師の 詐欺師のような行状の話しなのだけど 創作活動とも 何やら あい通じるのに思い当たり 少なからず 啓発され 読後には 達成感が 残ったような気はしてくると感じた。

更新日: 2020/02/22
6bd6b78028feさんの感想

始終気味が悪かった。 世の中善人そうな人は全て本当に善人である訳ではなく、善人そうにしているふりが上手い人も存在するということだなと思った。火星の女つよい

更新日: 2019/05/18
86907b788e63さんの感想

三者三様、それぞれ面白い少女地獄絵巻だった。

更新日: 2019/03/25
みるさんの感想

最後のお話、すごく好き

更新日: 2019/03/22
1c46181944cbさんの感想

大変興味深く読んだ。映像が浮かんできてしまった。

更新日: 2018/04/10
0a6c50df0ce0さんの感想

三作品の短編が収録。 三本目の「火星の女」の、前半部の不可思議な文章が後半部で次々と紐解かれていき、ページをめくる手を早くさせた。収録作品全て、一人の女の悲しさや虚しさが表れていて、切ない気持ちにさせられた。三作通して夢野久作さんらしい奇怪かつ綺麗な文章で面白く読み進められた。

更新日: 2017/06/18
508df8a68094さんの感想

だんだんスピードアップして目まぐるしくズンと腹に残るような感覚になりました とても面白かったです

更新日: 2017/05/18
456e94a2268cさんの感想

さすが夢野の代表作!男に復讐をしながら、みずからの命を絶つ女たちの狂気の怨念の恐ろしさ、それが題名の由縁なのか。一気読み二度読みの迫力。

更新日: 2017/02/10
f19c9f4f0cb8さんの感想

全て手紙と女性にまつわるお話 難しい文章でも手紙特有の語り口調でスラスラと二時間もなく読めてしまいました 不思議で、やりきれなくて、読後なにかつっかえが残るような小説でした

更新日: 2016/02/27
4a33847a5ddcさんの感想

姫草ユリ子の妄想性癖がすごかったです。 妄想に生きてその妄想で死ぬ、そんな彼女の人生、生きる姿勢が何とも美しいと思った作品でした。