「雪の塔」の感想
雪の塔
ゆきのとう
初出:「九州日報」1923(大正12)年2月

夢野久作

分量:約13
書き出し:玉雄と照子は兄妹《きょうだい》で毎日仲よく連れ立って、山を越えて向うの学校に通って、帰りも仲よく一所になって帰って来ました。或る日、二人はいつもの通り学校から手を引き合って、唱歌をうたいながら帰りがけ山道にかかりますと、真暗な空から雪がチラチラ降り出して、見ている内に道が真白になりました。二人は唱歌を止めて急ぎましたが、雪はだんだん激しくなるばかり。しまいにはあとも先も見えず、どこが道やらわからな...
更新日: 2023/08/19
57e6198db99fさんの感想

あたたかくて良い話だと思った。 最初から、何となく「この雪の塔がもう一度見られるということはない、その日そのときだけの幻のようなものだった」というような終わり方をするんだろうなとは分かっていたが、夢を見ながら兄妹がそろって同じように拍手したりと反応をしていた、という最後の話にまたほっこりした。 自分は恐らく人より夢や不思議体験のようなものを多く体験してきた気がするが、どれもあまり良いものでは無かったため、こんな素敵なお話の中に1日だけでも入ってみたいな、と感じた。

更新日: 2016/09/06
さんの感想

私が、夢野さんの作品をそんなに読んでいないのかもしれないが、夢野さんにしては柔らかめな作品だった。自分も、雪の塔に入りたいと思った。