「Mensura Zoili」の感想
Mensura Zoili
メンスラ ゾイリ
初出:「新思潮」1917(大正6)年1月

芥川竜之介

分量:約11
書き出し:僕は、船のサルーンのまん中に、テーブルをへだてて、妙な男と向いあっている。——待ってくれ給え。その船のサルーンと云うのも、実はあまり確かでない。部屋の具合とか窓の外の海とか云うもので、やっとそう云う推定を下《くだ》しては見たものの、事によると、もっと平凡な場所かも知れないと云う懸念《けねん》がある。いや、やっぱり船のサルーンかな。それでなくては、こう揺れる筈がない。僕は木下杢太郎《きのしたもくたろ...
更新日: 2025/02/02
65c8aadc88adさんの感想

雙喜 文芸作品の 価値測定器を 作りあげた 架空の国の 夢物語を 皮肉を込めて 書きなぐっている。その計器が はじきだした 点数により 輸入禁止にすることも 有るという。ひるがえって 今日では A.I.普及により 文芸作品の 下読みという 仕事は もはや 絶滅危惧種に なったようだ。いろいろ 考えさせられる ことの多い 寓話仕立ての 文章と 感じた。また 芥川には めずらしく 空想科学系の 読み物であるとも 想った。