ごしきおんせんスキーにっき
書き出し
僕の腹の中にいつの頃からか変な虫が巣を喰っている。十一月頃からこの虫が腹の中で暴れて、雪が食いたい、雪が食いたいとがなりたてる。そうすると身体中の血がにえ返って、雪の天地が目の前にちらついて、いても立ってもいられなくなってくる。試験が終りに近づく時分には、いよいよ暴れ方が烈しくなって早く雪を食わせないと腹の中で何をされるかよほど心配になってきた。僕が虫に襲われた以上、他にも虫喰いがいるはずだ。大変…
みちの記
単独行
梅雨紀行