青空文庫

「小曲二十篇」の感想

小曲二十篇

しょうきょくにじっぺん

初出:落葉のなげき「琉球新報」1909(明治42)年3月4日

書き出し

落葉のなげきよする年波とゞめかねず、われや落葉あわれ淋し。名知れぬ浜に流れ漂ひ、朽つるその日あやめわかぬ。白く冷たき浪のたわれ、目的知らねば運命のまゝに、浮きつ沈みつ夜を日にかへし、息む隙なき道のつかれ。暗らき浮き世をたどる心、なほもなごめる恋し草びら、岸に匂へる色を見れば、すてゝ立ち去る思ひたえじ。物の哀れ道をあゆむに痛みつかれ、「命」淋しく胸に雫き、想ひ静かに果てを観ず、鳥の調べに眼うるみ、花

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