きせい
初出:「沖縄毎日新聞」1909(明治42)年4月26日
書き出し
若夏の入江の西に、萎ゆる帆を静かにたゝみ、大船の錨なぐるや、波止場には、吾かなつかしき南国の男女のあまた、すゝみよる、艀むかへぬ。艀より人力車にうつり、石原を、左右にゆれて、店先の軒をたどれば、かけつるす芭蕉実のかをり夏風にゆる/\薫じて、故郷は夢にさながら。父母や妹をしのび、過ぎゆけば、榕樹しげれる、門に着き——涙こぼれぬ。底本:「沖縄文学全集第1巻詩※」国書刊行会1991(平成3)年6月6日第…
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