青空文庫

「定本青猫」の感想

定本青猫

ていほんあおねこ

01 定本青猫

01 ていほんあおねこ

初出:蝶を夢む「感情 第二年一月號」1917(大正6)年1月号

作家の日常創作背景芸術論分析的厳粛回顧的

書き出し

宇宙は意志の現れであり、意志の本質は惱みであるシヨウペンハウエル自序「青猫」の初版が出たのは、一九二三年の春であり、今から約十年ほど昔になる。その後ずつと絶版になつて、市上に長く本を絶えて居た。元來、詩集といふものは、初版限りで絶本にするところに價値があるので、版を重ねて増册しては、詩集の人に貴重される稀本の價値が無くなつて來る。しかも今日、あへてこの再版を定本にして出す所以は、著者の私にとつて種

1 / 0