よもぎう
書き出し
(一)貢さんは門徒寺の四男だ。門徒寺と云つても檀家が一軒あるで無い、西本願寺派の別院並で、京都の岡崎にあるから普通には岡崎御坊で通つて居る。格式は一等本座と云ふので法類仲間で幅の利く方だが、交際や何かに入費の掛る割に寺の収入と云ふのは錏一文無かつた。本堂も庫裡も何時の建築だか、随分古く成つて、長押が歪んだり壁が落ちたり為て居る。其れを取囲んだ一町四方もある広い敷地は、桑畑や大根畑に成つて居て、出入…
島原の乱
天主閣の音
夜明け前