青空文庫

「素描」の感想

素描

そびょう

与謝野14
作家の日常恋愛観の相対化異国情緒自己認識叙情的軽妙静謐

書き出し

おれは朝から寝巻の KIMONO のまヽで絵具いぢりを続けて居た。午飯も外へ食ひに出ないでホテルの料理を部屋へ運ばせて済ませた。まづい物を描いて EXTATIQUE な気分になれるおれの愚鈍さと子供らしさとを自分ながら可笑しく思はないで居られないが、またこの子供らしさが久しく沈んで灰色化して居るおれの LA VIE の上に近づいた一陽来復の兆のやうにも思はれる。実際、一ヶ月前に妻を先きに日本へ帰ら

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