にほんじょうこのじょうたい
初出:「歴史と地理」1919(大正8)年2月
書き出し
從來日本史の研究は、何れの時代を問はず、本國の側から觀察するが常であつた。たまに松下見林の異稱日本傳の如く、他國の側からこれを見たものもあるけれども、これは極く稀な例であつて、殊に徳川の中世以後、國學が發達してから、其の研究法が當時の漢學者に比して寧ろ進歩して居り、學術的に近い爲に、その日本中心主義の研究法をます/\一般に是認せしむる傾向を強めた。それで藤貞幹などの如く多少考古學の樣な見地から、古…