青空文庫

「ひらきぶみ」の感想

ひらきぶみ

ひらきぶみ

初出:「明星」新詩社、1904(明治37)年11月号

書き出し

みだれ髪君事なく着きし電報はすぐ打たせ候ひしかど、この文は二日おくれ候。光おばあ様を見覚えをり候はずなく、あたり皆顔知らぬ人々のみなれば、私の膝はなれず、ともすればおとうさんおとうさんと申して帰りたがりむづかり候に、わが里ながら父なくなりて弟留守にては気をおかれ、筆親み難かりしをおゆるし下されたく候。こちら母思ひしよりはやつれ居給はず、君がかく帰し給ひしみなさけを大喜び致し、皆の者に誇りをり候。お

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