青空文庫

「断想」の感想

断想

だんそう

初出:「読売新聞」1920(大正9)年1月1日号

歴史的背景社会批評自己認識厳粛希望

書き出し

人類が、生命の本然によりて掛ける祈願の前に、私共は謙譲であり、愛に満ちてありたい。あらゆる悲惨の彼方へ、あらゆる不正と、邪悪との彼方へ!其れは利己的な、一寸法師の「我」が探求する事なのではないのだ、と想う。お互の魂の純真な憧憬を尊ばなければ成らない。或る人が、嘗て抱いていた希望を破壊されたからと云って、希望其ものの本質まで否定する事は許されない。幸福と云う事、真実な正義と云う事に就て、私共は何の点

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