青空文庫

「冬を迎へようとして」の感想

冬を迎へようとして

ふゆをむかえようとして

初出:「新潮」新潮社、1914(大正3)年12月号

水野仙子17

書き出し

--——(櫻田本郷町のHさんへ)——今日はほんとうにお珍しいおいでゝ、お歸りになつてから「お前は今日よつぽどどうかしてゐたね。」といはれましたほど、私の調子が狂ひました。ほんとうにあなたはめつたにお出ましにならないので、私どものやうに引越してばかりゐますと、ついあなたが御存じない家も出來てまゐります、今日はほんとうに嬉しうございました。けれど、これといつて何一つ取りとめたお話もいたしませんでしたの

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