青空文庫

「吉岡芳兼様へ」の感想

吉岡芳兼様へ

よしおかよしかねさまへ

初出:「大阪文学」1943(昭和18)年10月

書き出し

吉岡芳兼様へ織田作之助御たより拝見しました。拙作を随分細かく読んで下すって、これでは作者たるものうっかり作品が書けぬという気がしました。もっとも、うっかり書いたというわけでもないのですが。自作を語るのは好みませんが、一二お答えします。まず「新潮」八月号の「聴雨」からですが、高木卓氏が終りが弱いといわれるのも、あなたが題が弱いといわれるのも、つまりは結びの一句が「坂田は急ににこにこした顔になった。そ

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