青空文庫

「曙覧の歌」の感想

曙覧の歌

あけみのうた

初出:「日本」日本新聞社、1899(明治32)年3月22日~24日、26日、28日、30日、4月9日、22日~23日

正岡子規38

書き出し

余の初め歌を論ずる、ある人余に勧めて俊頼集、文雄集、曙覧集を見よという。それかくいうは三家の集が尋常歌集に異なるところあるをもってなり。まず源俊頼の『散木弃歌集』を見て失望す。いくらかの珍しき語を用いたるほかに何の珍しきこともあらぬなり。次に井上文雄の『調鶴集』を見てまた失望す。これも物語などにありて普通の歌に用いざる語を用いたるほかに何の珍しきこともあらぬなり。最後に橘曙覧の『志濃夫廼舎歌集』を

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