おうきょとそのじだいがすき
初出:「藝術社会」新田書房、1925(大正14)年
書き出し
別に取り立てて感想もありませぬが、私は応挙と其の時代に憧憬を持つて居るものです。あの落着いた立派な作風、あのガツシリと完成した描法など真に好いと思ひます。今の様に忙しくては到底大作などは出来ませぬが、あの時代の画家は実にのんびりと制作に従つて居て心行くまで研究を積まれたものと思はれます。慥か今から三十年も前の話でありますが、如雲社と云ふ画家の集合展覧会がありました。毎月十一日を期日として別に誰派の…