くろねことみ
初出:「キング 一二巻一号」1936(昭和11)年1月号
書き出し
1本庄恒夫と辰馬久は篠突く雨の中を夢中で逃げた。体を二つにへし折り、風に追われながら、夜の市街をひた走りに走った。その時、一緒に馳けていた辰馬久が、ふいと身を転して横町へ折れた。続いて曲ろうとした途端、本庄は行手の暗がりから、ぬッと出て来た大男が、辰馬の後を飛ぶ如く追跡するのを見た。「危い!捕りやしないか?」ぎょッとして思わず心で叫びながら、立ち縮んだ。辰馬に誘われ、初めて行ってみた賭場に運悪く手…
df28d9bd800fさんの感想
意外な結末で面白かった。