青空文庫

「訳詩集「月下の一群」」の感想

訳詩集「月下の一群」

やくししゅう「げっかのいちぐん」

その著者堀口大学に与ふ

そのちょしゃほりぐちだいがくにあたう

初出:「東京朝日新聞」1925(大正14)年10月11日

佐藤春夫約96

書き出し

第一に僕は感謝しなければならぬ。君のこの立派な仕事が僕におくられてある事を。自ら省みて過分なやうな気がする。それから次に報告しなければならぬ。僕が君のまことの友であつたのが、今はつきりした事を。そのわけはもしこの美しい——内容外形ともに、美しい堂々たる書物が、君の手によつて出来たのでなかつたら、僕はきつとその著者に、多少のねたみを感ずるに違ひない。しかも僕には今、唯よろこびがあるだけだ。思ひ見よ。

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