青空文庫

「サーベル礼讃」の感想

サーベル礼讃

サーベルらいさん

初出:「改造 第五卷第十號」改造社、1923(大正12)年10月1日

佐藤春夫約91

書き出し

小生が、今度の変事で最も感心したことは何と言っても軍人の威力である。——自然の威力に就ては何も今さらではないから。ところで一たい、天然の災害に対して剣つき銃の出動を俟たざるを得ざるかの如きは、その理由が何から発しているかを知らず最も不泰平の象ではあるまいか。邦家及び市民の名誉だなどとは決して誰も言うまい。しかもその軍隊が無かったら安寧秩序が保てなかったろうと考えさせられるのだから、この際、御同様、

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