青空文庫

「言語体の文章と浮雲」の感想

言語体の文章と浮雲

げんごたいのぶんしょうとうきぐも

初出:「二葉亭四迷」易風社、1909(明治42)年8月

創作背景文壇交友文学批評厳粛回顧的

書き出し

二葉亭主人の逝去は、文壇に取っての恨事で、如何にも残念に存じます。私は長谷川君とは対面するような何等の機会をも有さなかったので、親しく語を交えた事はありませんが、同君の製作をとおして同君を知った事は決して昨今ではありません。抑まだ私などが文筆の事にたずさわらなかった程の古い昔に、彼の「浮雲」でもって同君の名を知り伎倆を知り其執筆の苦心の話をも聞知ったのでありました。当時所謂言文一致体の文章と云うも

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