青空文庫

「十二支考」の感想

十二支考

じゅうにしこう

05 馬に関する民俗と伝説

05 うまにかんするみんぞくとでんせつ

初出:馬に関する民俗と伝説「太陽 二四ノ一 二四ノ二 二四ノ四 二四ノ五 二四ノ七 二四ノ一一 二四ノ一四」博文館、1918(大正7)年1月、2月、4月、5月、6月、9月、12月

南方熊楠255
伝説の翻案民俗学異国情緒学術的懐古

書き出し

伝説一隙行く駒の足早くて午の歳を迎うる今日明日となった。誠や十二支に配られた動物輩いずれ優劣あるべきでないが、附き添うた伝説の多寡に著しい逕庭あり。たとえば羊は今まで日本に多からぬもの故和製の羊譚はほとんど聞かず。猴の話は東洋に少なからねど、欧州に産せぬから彼方の古伝が乏しい。これに反し馬はアジアと欧州の原産、その弟ともいうべき驢はアフリカが本元で、それから世界中大抵の処へ弘まったに因って、その話

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