青空文庫

「蒲生氏郷」の感想

蒲生氏郷

がもううじさと

幸田露伴187
創作背景文学批評歴史的人物の描写分析的厳粛

書き出し

大きい者や強い者ばかりが必ずしも人の注意に値する訳では無い。小さい弱い平々凡々の者も中々の仕事をする。蚊の嘴といえば云うにも足らぬものだが、淀川両岸に多いアノフェレスという蚊の嘴は、其昔其川の傍の山崎村に棲んで居た一夜庵の宗鑑の膚を螫して、そして宗鑑に瘧をわずらわせ、それより近衛公をして、宗鑑が姿を見れば餓鬼つばた、の佳謔を発せしめ、随って宗鑑に、飲まんとすれど夏の沢水、の妙句を附けさせ、俳諧連歌

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