同志小林の業績の評価によせて
どうしこばやしのぎょうせきのひょうかによせて
四月の二三の作品
しがつのにさんのさくひん
初出:「国民新聞」1933(昭和8)年4月6、8~10日号
宮本百合子約13分
作家の日常文壇交友文学批評歴史的背景分析的厳粛鬱屈
書き出し
一プロレタリア文化・文学運動の指導者、卓抜な国際的ボルシェヴィク作家同志小林多喜二の虐殺は、社会の広汎な分野に亙って少なからぬ震撼を与えた。三月の諸文芸時評は同志小林の小説「地区の人々」の批評とともに何らかの形で、同志小林が殺されたことについての哀惜を表明していた。同志小林についての追想というようなものも一つならず様々の筆者によって発表された。けれどもそれ等を注意して読んで見ると、それらの文章にお…
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