青空文庫

「暮の街」の感想

暮の街

くれのまち

初出:「輝ク」1936(昭和11)年12月17日号

女性の内面文学不信社会批評社会疎外分析的憂鬱風刺的

書き出し

銀座の通りを歩いていたらば、一つの飾窓の前に人だかりがしている。近よって見るとそこには法廷に立っているお定の写真が掲げられているのであった。数日前には、前陸軍工廠長官夫人の虚栄心が、良人の涜職問題をひきおこす動機となっているという発表によって、そのひとの化粧した写真が新聞に出た。それより前には、志賀暁子の嬰児遺棄致死罪についての公判記事が写真入りでのっており、又、解雇されたことを悲しんで省電に飛び

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