青空文庫

「夫婦が作家である場合」の感想

夫婦が作家である場合

ふうふがさっかであるばあい

初出:「行動」1934(昭和9)年12月号

作家の日常創作背景女性の内面家族不和内省的分析的

書き出し

よほど以前のことになるが田村俊子氏の小説で、二人とも小説をかくことを仕事としている夫婦の生活があつかわれているものがあった。筋や、そのほかのことについてはもう思い出せないのであるが、今も焙きついた記憶となって私の心にのこっている一場面がある。何か夫婦の間の感情が気まずい或る日、妻である婦人作家が二階の机の前で小説が進まず苦心していると、良人である男の作家がのしのし上って来て、傍から、何だ!そんなこ

1 / 0