青空文庫

「晋室の南渡と南方の開発」の感想

晋室の南渡と南方の開発

しんしつのなんととなんぽうのかいはつ

初出:「藝文 第五年第一〇號」1914(大正3)年10月

桑原隲蔵19
学問的考察歴史的背景異国情緒分析的学術的

書き出し

この論文を讀む人は、更に大正十四年十二月發行の『白鳥博士還暦記念東洋史論叢』中に收めた拙稿「歴史上より觀たる南北支那」を參照ありたい。晉室の南渡は支那の世相の一大廻轉で、種々の方面に重大なる影響を及ぼして居る。從つて支那歴史上決して輕々に看過すべからざる事變である。晉室の南渡を起頭とした三百年間、概して言へば六朝時代は、多くの場合に於て、一般の史家より餘り重要視されて居らぬが、支那の文化史の上より

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