青空文庫

「右門捕物帖」の感想

右門捕物帖

うもんとりものちょう

12 毒色のくちびる

12 どくいろのくちびる

下級官吏の描写時代劇歴史的人物の描写叙情的回顧的

書き出し

1——ひきつづき第十二番てがらにうつります。事の勃発いたしましたのは、前回の身代わり花嫁騒動が、いつもながらのあざやかな右門の手さばきによってあのとおりな八方円満の解決を遂げてから、しばらく間を置いた二月上旬のことでしたが、それも正確に申しますればちょうど二日のことでした。毎年この二月二日は、お将軍日と称しまして、江戸城内ではたいへんめでたい日としていましたので、というのは元和九年のこの二月二日に

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