青空文庫

「鎖工場」の感想

鎖工場

くさりこうじょう

大杉12
労働者の苦悩官僚機構の風刺社会疎外自我の葛藤分析的怪奇鬱屈

書き出し

夜なかに、ふと目をあけてみると、俺は妙なところにいた。目のとどく限り、無数の人間がうじゃうじゃいて、みんなてんでに何か仕事をしている。鎖を造っているのだ。俺のすぐ傍にいる奴が、かなり長く延びた鎖を、自分のからだに一とまき巻きつけて、その端を隣りの奴に渡した。隣りの奴は、またこれを長く延ばして、自分のからだに一とまき巻きつけて、その端をさらに向うの隣りの奴に渡した。その間に初めの奴は横の奴から鎖を受

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