青空文庫

「赤外線男」の感想

赤外線男

せきがいせんおとこ

海野十三113
怪奇探偵小説都市の異化叙情的回顧的

書き出し

1この奇怪極まる探偵事件に、主人公を勤める「赤外線男」なるものは、一体全体何者であるか?それはまたどうした風変りの人間なのであるか?恐らくこの世に於て、いまだ曾て認識されたことのなかった「赤外線男」という不思議な存在——それを説明する前に筆者は是非とも、ついこのあいだ東都に起って、もう既に市民の記憶から消えようとしている一迷宮事件について述べなければならない。これは事件というには、実にあまりに単純

1 / 0