青空文庫

「貧を記す」の感想

貧を記す

ひんをしるす

利彦5
作家の日常回顧的貧困孤絶軽妙

書き出し

月曜付録に文を投ぜんの約あり。期に至りて文を得ず、しかれども約は果たさざるべからず。すなわちわが日記をくり返して材を求む。材なし。やむことをえずしてここにわが貧を記す。もとより日記の文をそのままに摘録せるなり。我と共に貧なる者は世に貧同人のあることを知れ。富貴なる者は単にわがごとき貧者のこの世に存在することを知れ。新居三月二六日、有楽町の家を借りてそうじしつ。二八日、垂柳子住み込みぬ。垂柳子のいと

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