青空文庫

「樹木とその葉」の感想

樹木とその葉

じゅもくとそのは

20 貧乏首尾無し

20 びんぼうしゅびなし

下宿生活作家の日常回顧的貧困叙情的孤絶

書き出し

貧しとし時にはなげく時としてその貧しさを忘れてもをるゆく水のとまらぬこころ持つといへどをりをり濁る貧しさゆゑに小生の貧困時代は首尾を持つてゐない。だからいつからいつまでとそれを定める由もない。そんな状態であるために殆んどまたそれに對する感覺といふものをも失つて居る觀がある。從つてオイソレとその記憶を持ち出して來ることが困難である。止むなくこれを細君にたづね相談して見た。流石に彼女にはあの時はあゝで

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