青空文庫

「最後の丘」の感想

最後の丘

さいごのおか

初出:「沖縄毎日新聞」1911(明治44)年1月11日

喪失と記憶孤絶恋愛観の相対化叙情的回顧的憂鬱

書き出し

なつかしい丘の上、棕呂の若葉のそよぎに、小鳥の唄。傾むきつくす夕月も、見る/\最後の接吻を残して、深い々々、海のかなたへ去らうとする、なつかしい丘の上に、Kの君を持つ心よ!夢を語るやうな春の風に顫へる。葉ずれの音に眼が狂へば、西へ東に、足が動きだす………………夫れと思ふ俤が、更に眼にとまらぬ。胸を抱いて、若かい悲しみに沈む。林の間に、夜の色が浮び出した。——黒ろい怖ろしい影は私の魂を厭し始める。も

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