青空文庫

「まよわし」の感想

まよわし

まよわし

初出:「沖縄毎日新聞」1911(明治44)年1月12日

喪失と記憶孤絶死の受容叙情的寂寥懐古

書き出し

わが思ふ女ありやなしや。まよわしきかな。夕暮の窓にもたれて、蒼白き息ふくわれも、またありやなしや。あな、うたがわし。蚊のなく声を、君がかなしき唄とやきかむ。柔風の木の葉にすがる、たわふれを、君が鬢のほつれとやきかむ。淋しき夕べの鐘もきこゆ。森のかなた、君住む墓の頭りにやあらむ。今なり、われは独りさ迷ひゆかむ!夕べの鐘をしたひてその音に耳を静めて。底本:「沖縄文学全集第1巻詩※」国書刊行会1991(

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