青空文庫

「章学誠の史学」の感想

章学誠の史学

しょうがくせいのしがく

初出:大阪懷徳堂講演、1928(昭和3)年10月6日、「懐徳」第八号に講演録所収

内藤湖南27
創作背景学問的考察文壇交友歴史的人物の描写分析的厳粛回顧的

書き出し

清朝の乾隆嘉慶の時代は考據の學が全盛を極めた時であつて、經學は勿論史學に於ても考據の大家たる錢大※・王鳴盛などといふ人が出て、史學の風潮を全く考據に傾けたのであつた。然るにその時代に於て、浙江の紹興府から一人の變つた學者が出た。さうして一代の風潮の間に獨立して、史學を考據の方法に據らずして、全く理論的の考へ方から研究したのである。その人が即ち章學誠である。この人はその生立ちからして少し普通の學者と

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