青空文庫

「白峰山脈縦断記」の感想

白峰山脈縦断記

しらねさんみゃくじゅうだんき

小島烏水85
回顧的山岳冒険自然と人間の冥通叙情的静謐

書き出し

緒言前年雨のために失敗した白峰山登りを、再びするために、今年(四十一年)は七月下旬高頭式、田村政七両氏と共に鰍沢へ入った、宿屋は粉屋であった、夕飯の終るころ、向い合った室から、一人の青年が入って来た、私たちが、先刻から頻に白峰、白峰と話すのを聞いて、もしやそれかと思って、宿帳で、姓名を見てそれと知った、というので同行を申し込まれたのである、大阪高等工業学校の生徒、倉橋藤次郎氏である、一人でも同行者

1 / 0