青空文庫

「十二支考」の感想

十二支考

じゅうにしこう

06 羊に関する民俗と伝説

06 ひつじにかんするみんぞくとでんせつ

初出:「太陽 二五ノ一」博文館、1919(大正8)年1月

南方熊楠31
古典の翻案学問的考察民俗学学術的懐古

書き出し

「張り交ぜの屏風ひつじの五目飯」てふ川柳がある。この米高また紙高の時節に羊に関する雑談などを筆するは真に張り交ぜ屏風を造って羊に食わすほど紙潰しな業と思えど、既に六、七年続き来った『太陽』の十二獣談を今更中絶も如何と、流行感冒の病み上りでふらつく頭脳で思い付き次第に書き出す。既に米高と言ったから、米高がかった話より初めよう。昔スウェーデン大凶年で饑飢免るべからずと知れた時、国民会議してすべての老人

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