ちずにでてくるだんじょ
書き出し
ゴシック式、絵画的な風景を背景にして香港の海の花園を、コリシャン・ヨット・クラブの白鷺のような競走艇が走る。一九二七年の寒冷なビクトリア港の静かな波間にオランダの汽船が碇泊すると、南方政府の逮捕命令をうけて上海を逃れた陳独秀が船着場に衰えた姿をあらわした。米良は空中滑走する、戦い疲れた陳独秀とビクトリア・カップよりセント・ジョウジ・プレースに至る山頂火車のなかで彼等は力なく握手して、空中の鏡の上に…
モスクワ日記から
アグニの神
梓川の上流