きたはらはくしゅうしのしょうぞう
書き出し
……願ふは極秘、かの奇しき紅の夢……(「邪宗門」)性慾の如くまつ青な太陽が金色の髪を散して、異教の寺の晩鐘の呻吟のやうに高らかに、然しさびしく、河の底へ……底へ……底へ……と沈む時に、幻想の黒い帆前は滑つて行く……音もなく……明るい灰色の硝子の外で、氏は倚れる窗の後で——。されば其光の顫音は悲しく、氏の銅色の額に反射した。——恰ら青の鶯が落日の檣の森で鳴くやうに……雲の彼方の蘆薈花咲く故郷へ、故郷…
クサンチス
あやしき楽の音
煙草と悪魔