青空文庫

「光の中に」の感想

光の中に

ひかりのなかに

初出:「文芸首都」1939(昭和14)年10月号

史良62
下宿生活奇人描写都市の異化怪奇鬱屈

書き出し

一私の語ろうとする山田春雄は実に不思議な子供であった。彼は他の子供たちの仲間にはいろうとはしないで、いつもその傍を臆病そうにうろつき廻っていた。始終いじめられているが、自分でも陰では女の子や小さな子供たちを邪魔してみる。又誰かが転んだりすれば待ち構えたようにやんやと騒ぎ立てた。彼は愛しようともしないし又愛されることもなかった。見るから薄髪の方で耳が大きく、目が心持ち白味がかって少々気味が悪い。そし

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