昔の子供は強くてたくましい。 この令和の時代に、生の栗を歯で割って食べれる子供なんているだろうか…
キャッチヤー 道夫は ピッチャー 沢田と 組んで いたので 中学の 野球界で 名を成していた。やんごとない 事情で 沢田は 遠くに 越すことになり 部員は こぞって 遠い別れを 惜しんだ。若い バッテリーは 熱涙を 振るい どこにいても 心の中で 投げ会う ことを 誓う。純粋な 情熱が 感動を もたらすと 感じた。
乗合馬車が 開通したので 街の人たちが 大喜びして 集まってくる。馭者は 景気付けに 時々 喇叭を 吹く。日進月歩していく 開国 日本の 象徴にも 思われる。この 騒ぎを 寄席の 舞台に 写したのが 円太郎で ある。寄席で 喇叭を 吹き鳴らして 見せたので 帝都の 物好きは 熱狂した。昔も 今も 新しいもの好きは いた。
通りかかった 狩人が 狼を すぐに 撃ち殺していると この 話しは 成り立ち ません。狩人が 思いを めぐらす ような人だったので もしやと 思い当たり 銃ではなく はさみで 狼の 腹を 切り裂いて 助け 出したことは 読み手の 記憶には あまり 残って いないのが 普通です。世上 良く知られた 文章でも 有りがちな ことだと 感じ ました。
按摩さんは 禁煙運動の 旗手で 世間に 煙害の 恐ろしさを 熱心に 説いて 見たら 支持者は 意外に 多い かもしれないと 思った。
過ちは 人の 常 赦すは 神の わざなり という 諺が あるけど 嫌疑を かけられた 者は たまったものでは ない。もしかしたらAIの 活用が解決策に なるかも しれないと 感じた。
寝台に 仰向けに ころがって 執筆中の 小節の 展開に 思いを致す。遺体を 隠す 算段を あれこれと マンホールに 投げ込んだ ことにしようか 群衆の デモの なかに 紛れ 込まそうかと アイディアを 繰り 広げ 創作 過程の 苦渋の 有様を 記す。想いが 定まった ので 隣り 合わせの 妻を 揺り 起こそうと すると 実は という 巧妙な 構想 である。名手と 感じた。義務教育の 教科書に 数多く 採録されているのも むべなるかなと ひとり 納得した。
太宰は 無学な 妻と 共に 友人が 付き合っていた 女が 帰郷する のを 見送りに 上野駅に 出かける。機関車 出発時間までの 数分間 白けてしまって 間が持たないけど その後の 太宰の 作品の すべてが 凝縮している ようにも 見立てる ことが できると 勝手に 愚考した。
太宰が 地方の 週刊誌に 応募して 太宰治という 筆名を 初めて 世に 知らしめた 記念碑的な 作品として 研究者の 間では そこそこ 意味が あると されるので 二度採録 されたのかは おそらく 誰も 知りません。
時代は 東西 両洋の 文化を ニ本足で 捉えている 学者を 要求する。だが ニ本足の 学者は なかなか でてこない。世間では 一本足 同士が 葛藤を 起こしたりして 話しを ややこしく するという。深い 洞察と 感じた。
若狭の 笹がれいが 到来物で その おすそ分けと 思い込んでいたら そうでは 無かった。そこから 話しは 始まった。よくある ちよっとした 誤解を 数式を もちいて 縷々 解くので よけい 解りにくいけど 物の 考え方を 懸命に 説くのが 微笑ましいと 感じた。
しりに 敷かれた じじいの 晩年の 慰めは 老妻が あの世に 旅だった ことで あったようだ。あまり 赤裸々に 喜んでいる 風を 表すと 殺したのかと 嫌疑を かけられるので 悦びの 感情を 押し殺すのに 細心の 注意を はらった。老人達の 生態が 巧に 描かれている。面白いかも しれないと 感じた。
畳の 上の 水練という 例えを 性懲りもなく 実践する ある種 偏執狂 かもしれない お方の 話しで 読みすすむ につれて 腹の 底から 哄笑が わき起こる。問題を 抱えている お方は 読むと 口角筋が 緩む かもしれない。本の 説明 通りに 腕を 振ったり 平泳ぎ 背泳ぎ 立ち泳ぎを 真似たり 大層 ご執心 である。潜水泳法 については 書いて ないので わからない。
井伊大老は 能楽好きで あった。城で 能が 催された とき 80才の 狂言師が 枕物狂を 舞っている最中に 急病で 悶絶した。咄嗟に 地謡いの 若者が 入れ代わって 捨てた 笹を 取り上げて 立派に 舞い 納めたと いう。大老も 御満悦で あったろうと 感じた。
悲しい怪談話
読み手は 死を 目前して 平然たる 態度に 感銘を 受けて しまうのだろうか。あなたなら どうすると 書き手は 問いかけて いるのだろうか。深く 考えて おくべき 問題は 数多く あるけど 心の どこかに ぶら下げて起き 沈思黙考 する 価値が ある 深い なげかけと 感じた。
わたしの 思い出では 肉桂は 子供達 相手の 駄菓子屋さん では セロファン紙に 染み込ませた ものを 売っていた。 父親は 社長 であるけど 牢に つながれていた。その息子の 金公は 嫌な奴で 肉桂を 貰いながらも 太いところは 自分で 取り ほそいのばかり よこしやがると 難癖を 付ける 虐めっ子だったことが 思い出される という。あの 香りが 立ちのぼる 香気に 充ちた 上質な 文章と 感じた。
鼠の 役割は 水汲み 火おこし お膳立て で 鳥は 小枝を くわえてくる 腸詰めは 煮炊きを するのを 分担していた。割に 合わない 仕事に 不満を もち 仲間割れが 始まった。腸詰めは 犬に 食われ 鼠は 鍋の 中で 焼け死に 鳥は 井戸で 溺れた。お約束 どおり 残酷な 場面が 展開するので 読み聞かせには あまり 向いていないけど 後半を 省略すれば 良いのかも しれないと 思った。
夜行列車の 中で 胸を はだけて 赤子に 乳を 含ませる。赤子は 頻繁に 泣きわめく。どちらまでと 話し 掛けられても 返事も しない 旅客も いる。スケッチなので 焦点 定まらず 高齢者の 繰り言風では ある。
二里の 道を 裸足で 買い物に 来たという ばあさんに 乗りませんか と 誘うと 車に 酔うので 歩きますと 断られる。一切 車に 乗らないという 島人は 普通に いるようだ。