出たい人より 出したい人。現代でも 金力 選挙運動は ほぼ 変わっては いない。子供達の 素朴な疑問は 年齢を かさねるに つれて 雨散霧消してしまう。選挙が 近づいて くると 村人達は 妙に 張り切り はじめる。ただ酒が 呑める。金が 配られる。幾ら配られるか 当てっこする。戦争好きな 世界に 名だたる 賄賂国家も 根っ子からも 腐って いるのかは なかなか 判らない。日本だって もともと 賄賂を 使い そのうえに 国を造った。
夜泣きは 赤子の 得意技で あろう。そこから 出達して 膨らませた 言い伝えは 名所絵図 等でも 取り上げられ 様々な 見立てが 世上 流布して おり 旅の妊婦に 対する 鎮魂の 優しい 想いが 伝わって くると 感じられた。
鼠の 役割は 水汲み 火おこし お膳立て で 鳥は 小枝を くわえてくる 腸詰めは 煮炊きを するのを 分担していた。割に 合わない 仕事に 不満を もち 仲間割れが 始まった。腸詰めは 犬に 食われ 鼠は 鍋の 中で 焼け死に 鳥は 井戸で 溺れた。お約束 どおり 残酷な 場面が 展開するので 読み聞かせには あまり 向いていないけど 後半を 省略すれば 良いのかも しれないと 思った。
夏の 夕暮れに 月見草や カラスウリの 花が 散るのは 何故か 考えて 見たことが ある人は たぶん 滅多にいない。身の回りに 起こる いろいろな 事象に 思いをめぐらす ことは ある意味 哲学的な ものの 見方にも 似て 思考の たのしみと 悦びを 教えてくれる ように 感じた。
話しの展開が 花火だけでは 間がもたないので あろう 大川 界隈の 地誌が おもである。花柳界の 寄付で ほそぼそと 始められ 次第に 資本力の ある 金融関係からの 寄付が 下支えとなり 今様の 規模に 発展したという。橋が 焼け落ちて 犠牲者が 多かった ことから すかさず 橋の 再築が 決定 されたという。
太宰が 地方の週刊誌に 応募して 太宰治という筆名を 初めて 世に知らしめた 記念碑的な 作品として 研究者の 間では そこそこ 意味が あると されるので 本文庫に 二度も採録されたのかは おそらく 誰も 知りません。
対極にあるものの 立ち位置を読み取るには めりはりをつけた 視点から 物事を 解析すると 理解が すすむ ことは あるかもしれないと 感じた。つまりは 神が 悪魔を 引き立て 悪魔が 神を 引き立てる ような ことかも しれない。
混沌とした話を 混沌という文題で 語るのだから 何が なんだか わからない方が 普通だと感じた。それでも とりとめもなく 湧き出てくる 想いや 感覚の連続が 日々 過ぎって 行くことは 誰にでも よくあることだとは 想った。
啄木は 短命だったので 死人にくちなし ということもあり 左千夫は 言いたい放題で かきとめて おいて 詩材料と したとしても そこから さらに 昇華しなくては ならないと 説教する。 読んでて なんか 哀しくなった。
釈迦 イエス 七年福神などか゛ 集まって 雪の塔の中で 宴を開いているという 夢のような 話は 寝ていた 子供達が 二人 同時に 夢の中で 手を 叩いたりした 仕種をしたので 気づいた 親達が 本当かもしれないと つい 思い込んで しまった。
田舎の馬小屋に 隣接した一間は 新婚夫婦の部屋に なったり いろいろと 重宝につかわれたりしていた。隣で 馬が 夜通し 羽目板を 蹴飛ばすのが 難と いえば 難だけど それにも 次第に なれて きたりする。やがて 温泉出るぞ と大騒ぎ したけど 鉱泉なので ヌル過ぎた。
寅彦先生は にわかに 昆虫学者 ファーブルに なったのかも しれない。団子を あつらえて 一体 なにに つかうのか 蜂に 聴いて 見ないので わからない。観察眼の 大切な ことを 先生は 語って いるのだろう。文材の 種が 底をついた わけでは ないかなと ふと 感じた。蜂団子屋は 実在しませんから 捜しても 無駄です。念のため。
渓谷の ようなものが いくつか あるから 命名されたと 勘違いを していたけど 個人の 名前から 名付けられた ということで 国宝に 指定された 建築物も かずあるらしい。蓮池の むこうにある 三重の塔は 聖武天皇の 頃の 建立で 千数百年の 時を 経ている というから 驚く。遠くの 五重の塔も いいけど 近くの 三重の塔も 親近感が 湧いてきます。
周りを 湖に かこまれた 山上から 周囲の 景色に 見入って いても 同宿の 部屋から 人々は 出てこない。さむさ しのぎに 夫妻で 毛布に くるまり 時を 忘れ 眺め入る。洋の 東西で 美的な 感性は かなり 異なるかもしれなようにも 感じられた。
その頃は 在宅ケアは 今と 違って 普通に あった。おそらく 入院は 気軽に できる ものでは なかったのだろう。それだけに こまやかな 世話が やける ことで 家族間の 絆が 強まったり することは あったと 思われる。
キャッチヤー道夫は ピッチャー沢田と 組んで いたので 中学の 野球界で 名を成していた。やんごとない 事情で 沢田は 遠くに 越すことになり 部員は こぞって 遠い別れを 惜しんだ。若いバッテリー 同士は 熱涙を 振るい どこにいても 心の中で 投げ会う ことを 誓う。純粋な 情熱が 感動を もたらすと 感じた。
雷の神と 長者は ながねん いがみ 合う 仲だった。畳みくらいの 大きさの 扇に 仕掛けを して 雷さまを おびき 寄せたのは よかった けど 最後には 庭に 大穴が 拡がり その底で 長者は 絶命した。無理筋なのは はた目からも 明らかでも やめられない 反目 だった。あまり おもしろくは なかった。
周五郎大先生は もう一つの ものを 愉しみに 執筆活動に 鞭を いれる。その 愉しみは 何かは 書いてないので 判らない。そんな 折りに 二葉亭四迷の 原稿料 三十五枚分を 持参するように 達筆の いわば 請求書を 目にする 機会が あった。何に使うか 判然としないけど 同病 相憐れむ 類いか にわかに 頑張り はじめる。楽屋落ちの 裏話であろう。
仕立屋 銀次 らしき 男が 指先を 自動開閉装置で 失ったとする。さて 真相は という 読むほどの ことはない つまらん 作と 感じた。
芋の芽を より分けたり 不動様の目に 線香を 押し付けて 空洞にして みたり 江戸の 方から 逃げ出してきた かもしれないと 思われる 人の ほらばなしが 繰り広げられる。間に ドイツ語が 混ざるので あきれる。意気盛んな 中小企業 経営者の 様子は あの 本田宗一郎を 彷彿とする。